妊娠中に避けたほうが良い食べ物9選


妊娠すると生まれてくる子供のためにも、食べるものには気を使うと思います。
しかし、いろいろと食べちゃダメなものがありすぎて気を使いすぎ、ストレスが溜まっていないでしょうか?

一般的に妊婦が食べちゃダメだと言われているものでも実は、絶対に食べちゃダメなわけではなく、できるだけ控えたほうが良いとされるものがほとんどです。

そこで、

  • 妊娠中に控えたほうが良い食べ物って何なの?
  • どれぐらいだったら食べても許されるの?
ということをデータをもとにまとめました。

1. 水銀

水銀が体に悪いことはご存じの方は多いと思いますが、摂り過ぎちゃうと神経系や免疫系、腎臓に悪影響があることが分かっています。

そして、大人よりも子供のほうがこういった重金属の悪影響を強く受けちゃうんですよね。なので、妊婦が水銀の多い食品を摂ると胎児にも悪影響が心配されているわけです(1)。

水銀の多く含まれる食品としては大型の回遊魚であるマグロやカジキ、カツオ、ブリ、あとは深海魚であるキンメダイなんかが一般的です。

水銀と聞くと産業廃棄物から出る人工的なものを想像するかもしれませんが、実際は魚に蓄積されている水銀のほとんどが火山や微生物によって作られたものが原因です。なので、深海魚はガス噴射の多いところで育っているため、水銀の量も多いわけです。

そして作られた水銀は、プランクトンなどの食物連鎖の最下層にいる生物に最初に取り込まれるため、プランクトンを小型の魚が食べ、その小型の魚が大型の魚が食べ、さらに大きな魚がその魚を食べるため、魚体が大きくなるにつれて水銀が含まれている割合は高くなるわけですな。

厚生労働省によると、妊娠している場合1週間にこういった大型の魚を80g(切身1切れ、もしくは刺身1人前ぐらいの量)までの摂取を推奨しているようです。

とはいえ、魚を食べることのメリットは多く妊娠中でも小型の魚は積極的に摂った方が良さげ。

妊娠中の人を対象にしたメタ分析(2)でも、魚に含まれているオメガ3脂肪酸で、

  1. 早産のリスクが減る
  2. 子供が低体重で生まれる確率が減る
  3. 生まれた直後の子供の死亡率や病気になる確率が減る
ということも分かっています。できれば週に1~2回は小型の魚を食べたいところですね。

2. 生の魚

小型の魚にメリットがあることは良しとして、刺身で食べることはあんまりしないほうが良いそうです。

というのも、生の魚(特に貝類)にはノロウイルスや腸炎ビブリオ、リステリアなどにかかって胎児に感染する可能性があるからなんですね。

特にリステリア症については、普通の人よりも妊娠している人のほうが約20倍感染する確率が高いです(3)。

症状としては悪寒、発熱、筋肉痛などインフルエンザにも似た症状なのですが、仮に母親がリステリアの症状がなくても、リステリアは胎盤を通して子供に感染し、最悪早産・流産・死産などにつながる可能性がある(4)ので、妊娠中はできるだけ刺身や寿司など生の魚は避けたほうが良いでしょうね。

3. 生焼けの肉 & 加工肉

生の魚と同様に、生焼けの肉を食べても感染症にかかる危険性があります。

生焼けの肉でかかる主な感染症は「トキソプラズマ」ですが、胎盤を通して胎児が「先天性トキソプラズマ症」にかかると(5)、
  • 死産
  • 知的障害
  • てんかん
  • 失明
などのリスクがあるそうです。特に豚肉や鶏肉などは注意が必要です。

ただし牛肉・ラムなど、外側が調理されてさえいれば中心は生でも大丈夫と言われているものでも、ミートパテ、ハンバーガーなどのミンチ肉を使ったものは、中心部にも細菌が残っている可能性があるので中までしっかり火の通ったものを食べましょう。

また、ソーセージやフライドチキンなどの加工肉も加工中や保管中にさまざまな細菌に置かされている可能性があるので、極力控えたほうが良いでしょうね。

逆に牛やラムなどのステーキや切り落としなどは多少生でも気にすることはないかもしれません。

4. 生卵

卵と言えば気になるのは、サルモネラ菌。これに関しては、胎児に影響が出ることは少なく母親だけの影響でとどまることが多いらしいです(6)。

しかし、胎児に影響が出る可能性もゼロではなく(7)、どうしても気になるなら生で食べないほうが良いでしょうね。

しかし、卵は食物繊維とビタミンC以外の栄養素がバランスよく入っているほどの完全食であり、積極的に食べたい食品のひとつなので、レパートリー増やすためにも、そこまで気にすることはないかなーと思う次第です。

5. ホルモン

内臓系の肉ですね。レバーとかモツとかが代表ですけど、食べ過ぎはビタミンAや銅を摂り過ぎてしまうことから、
  • 身体障害
  • 知的障害
  • 発達障害
などの先天性欠損症、あるいは肝障害を胎児に引き起こしてしまう恐れがございます(89)。

とはいえホルモン肉に含まれる、
  • ビタミンA
  • ビタミンB12
は妊娠中の母親と子供の両方にいい影響を及ぼすので、食べ過ぎには注意しましょうと言うだけです。週に1回ぐらいの頻度でしたら全く問題ありません。

6. カフェイン

カフェインは緑茶やコーヒーなどに多く含まれていて様々な健康効果もありますが、妊娠中の場合1日のカフェイン摂取量を200mg以下(コーヒー2~3杯にしておいた方が良いでしょう。

というのもカフェインは非常に早く胎盤を通して胎児に吸収されてしまうのですが、胎児にはカフェインを分解する酵素がまだ備わっていないんですよね(10)。

なので、カフェインが胎児の体の中に蓄積されてしまうので、その結果胎児が未熟児で生まれてきてしまう可能性が高まるのだと(11)。

妊娠中はコーヒーや緑茶のガブ飲みは控えましょう。

7. 洗っていない野菜

生の野菜の表面には農薬だけでなく、さまざまな細菌がついています。

中でも、
  • トキソプラズマ
  • サルモネラ
  • リステリア
などが主で、生産から収穫、または保管、輸送、販売の段階のどの状況でも発生する可能性があります(12)。

先述のとおり、生の魚や肉、卵と同じ最近なので、それらと同じぐらい野菜の細菌にも気をつけなきゃいけないわけです。どうしても心配であれば、野菜の皮は極力剥いて使うのが安全でしょうな。

8. アルコール飲料

酒は百薬の長のも言いますが、妊娠中はやっぱり完全に避けたほうが良いみたいです。

妊娠中のアルコール摂取によって、
  • 流産や死産
  • 顔の奇形
  • 心臓の欠陥
  • 知的障害
などの原因になります(1314)。

また、どれぐらいのアルコール摂取量であれば許されるの?ということに関しても完全に安全なレベルがまだ確立されていないので、生まれてくる子供のことを考えるのであれば妊娠中は完全に禁酒をしたほうが良いでしょうね。

9. ジャンクフード

妊娠中の子供というのは、豆粒以下の大きさから3キロ前後にまで成長する人生で一番の成長期にあるわけです。そんな重要なのはバランスの取れた栄養素なのですが、ジャンクフードや加工食品は一般的にカロリーだけが無駄に高く、砂糖や脂質が多く含まれており必要な栄養素がほとんど含まれていません。

妊娠しているからといって、2人分のカロリーを摂らなくちゃいけないというわけではなく、だいたい350~500kcalぐらい余分に摂っておくだけで十分です(15)。なので高カロリーなものを食べればいいというわけでなく、タンパク質やビタミン、ミネラルの多く含まれているものを食べることが重要なわけですね。

その点ジャンクフードは最悪な食べ物ということです。

妊娠中はある程度の体重の増加は確かに必要なのですが、妊娠中の太り過ぎは生まれてくる子供が肥満児になる可能性が高く(16)、3才の時点で肥満の確率も上がるので(17)、できるだけ妊娠中だけでなく普段から避けたほうが良い食品ですね。

まとめ

ざっくりいうと妊娠中は生の食品を避け、健康に良くなさそうなものは避けるということですね。妊娠中の方が隣にいる場合、その人が好物なのに食べちゃいけないものがあったら、できるだけ自分も食べないであげたほうが誘惑に負けないので、そういったことも重要になってくるのでしょうな。

どうぞよしなに。

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