シャキッと歯ごたえのある野菜炒めを作るための魔法の調味料
野菜炒めを作るたびに水分が出てしなしなのものになってしまわないですか?
本当だったら水分を多く含んだシャッキリとした野菜炒めのほうが美味しいと思うんですが、なかなか難しいと思ってる人も多いと思います。
以前に「野菜炒めを作るときは温度が超重要」という話をしましたが、それに加えてある調味料を加えることでよりシャッキリとしたおいしい野菜炒めが作れます。
ほとんどの家庭にある調味料で手軽にできるので是非試していただければと思います。
炒め始めに日本酒を加える
完成間際に香りをプラスするために日本酒を入れるレシピはありますが、シャキッとした野菜炒めを作りたいのなら、野菜に火が通る前の炒め始めに日本酒を入れることがポイントです。
そもそもどうして野菜炒めがしなしなになってしまうかというと、加熱により野菜の細胞に隙間ができて柔らかくなってしまうからです。
生の野菜の細胞はペクチンと呼ばれる食物繊維によって互いにくっついている状態なのですが、これが実は熱にすごく弱いんですよね。加熱により細胞同士をくっつけているペクチンが溶けてしまうことにより、野菜の細胞がゆるゆるになって柔らかくなってしまうというわけです。
その結果、細胞壁も破壊されその中から水分も出てくるのです。
しかし、日本酒に含まれるアルコールによってペクチンの流出が抑えられることが分かっています。
これはペクチンの凝析と呼ばれる作用なのですが、果物の果汁に約95%濃度のアルコールを加えることによりペクチンが凝固・沈殿するというものです。
果物のペクチンの量を調べたりだとか、ゼリーを作るときなんかにも使われることがあります。
これは日本酒のような約15%前後のアルコール濃度でも起こり(1)、むしろそれぐらいの濃度のほうが細胞壁の主成分であるセルロースも壊さないのでいいんじゃないかともいわれております。
つまり、熱によりペクチンが溶けだしていない段階で日本酒と野菜を炒めれば、ペクチンが細胞外に流出することなく、細胞内で固まってくれるために、野菜がシャッキリしやすいというわけです。
ぜひシャキッとした野菜炒めを作りたいのであれば、日本酒を最初に加えて炒めてくださいませ。
どうぞよしなに。
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