醤油は大容量のペットボトルで買わないほうが良い理由


醤油って別に腐るものでもないし、割と大きめのサイズを買っちゃっていませんか?

頻繁に買うのも面倒だし、大容量で買った方が安いっていうのもありますからね。
賞味期限を見ても、だいたい1年から1年半はもつようです。

しかし腐ることはないにしろ、開封してから時間が経つと思った以上に醤油は劣化してしまいます。醤油は毎日の料理に欠かせないものだと思いますので、おいしく料理を食べたいのならできるだけ品質の良い醤油を使いたいところです。

そこで、できるだけ品質を長持ちさせるために醤油にできることを書いていきます。

空気に触れると酸化して味も風味も悪くなる

食品は何でもそうですが、記載されている賞味期限は開封前の状態で保存した場合のものです。醤油も例外ではなく、開封してしまうとその時点で劣化が始まります。そして空気に触れることによって、酸化が始まっちゃうわけですな。

キッコーマンが醤油の酸化についてまとめてくれた研究(1)によると、醤油を空気に触れさせて保存したとき、味・香り・色のすべてが悪くなったそうな。

具体的な実験は、
  • 密栓した醤油と開栓して空気に触れるようにした醤油を用意する
  • それぞれ30℃の温度で管理して比べる
といった感じ。
開栓した醤油を常温で放置した場合、醤油がどうなるのかを調べたわけですな。

結果、
  • 空気に触れる面積が多くなるほど、色が濃くなり、味や香りも劣化する
ということが分かったのだそう。

つまり、短期間で使えない量を買って何か月もかけて使っていると、知らず知らずのうちに醤油の味も悪くなってしまっているわけですね。

保存する温度は関係あるの?

またこのとき、密栓したものは6か月放置しても、色は濃くなりましたが、味や風味にはほとんど差が無かったことが確認されました。

つまり、醤油の味や風味の劣化は温度によるものではなく、空気によって酸化されたために起こるものだということです。

そもそも醤油がなぜ変色するのかというと、醤油に含まれるメラノイジンという色素が熱によりメイラード反応を引き起こし、色が濃くなります。
肉を加熱したら色が変わるのと同じ原理ですね。

メイラード反応が起きると通常風味が変わるものなのですが、醤油の場合はそこまで風味に影響がないというのですから不思議なもんですねえ。

そこまで高い温度の反応ではなく、タンパク質の変性も起きていないため風味にも変化がなかったのかなー、といったことは予想できますが実のところどうしてこうなるのかは不明であります。

とは言え、醤油は開栓したら冷蔵庫に入れなさいと言う人もいますが、冷蔵庫に入れても味や風味にはほとんど影響がないというわけですね。

まあ、30℃で置いたものは5℃で保存したものよりも倍の速さで色が濃くなるらしいので、色を気にするのであれば冷蔵庫で保存するのも悪いことではないと思います。

しかし、味や風味に直接悪影響が出るので、保存温度を気にするよりも、いかに醤油を空気に触れさせないかを考えたほうが良いですね。

醤油の劣化を防ぐには?

開栓と同時に醤油はどんどん劣化していきます。
なのでまず、開栓してから1か月ぐらいで使い切れる量のものを選ぶようにしてみてください。
ひとり暮らしでどうやっても1か月じゃなくならないよー、って人も100mlぐらいのサイズで売ってるものもありますしね。
あとは、開封しても空気が入り込まないように設計された商品も出ているようなので、そいつを使ってみてもありなんじゃないかと。他の人がやってましたが、空になったらつぎ足すこともできるっちゃできるらしいので。
卓上の醤油にも気を遣うのであれば、密閉醤油さしっていうのも売っているらしいです。
興味のある方はお試しあれ。
どうぞよしなに。

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