あなたは青い食器を正しく使えていますか?
先日、青いカレーなるものが売られているのを見つけました。見た目が真っ青であること以外は普通のカレーと一緒らしいのですが、一切合切食べたいとは思えないカレーなんですよね。
これは「青いカレー」で検索して画像を見てもらうと分かると思うんですが、決して自分だけの感想ではないはずです。
というのも、地球上の食べ物で青色をしているものは毒を持っているもの以外ほとんどないので、人は青い食べ物を見ると食欲をなくすようにできているからなのです。
そこでふと思ったんですけど、
「青い食器は食欲に影響しないんだろうか?」
と。
皿も料理の一部として考えるなら、青い皿を使うのって料理がマズそうに見える原因となるんじゃないかと思ったんです。
実際青い皿って結構使われていますからね。普段気付いてないだけで、もしも青い皿が料理にマイナスのイメージを与えているんだとしたら、残念じゃないですか?
ということで今回は、青い皿が料理に与える影響について調査したデータ(1)をもとに内容をご紹介しようと思います。
皿に青色が占める割合で食欲が変わる
この実験では、青の割合がA(10~20%)、B(25~35%)、C(55~65%)、D(100%)の4種類の皿を用意し、それぞれに色々な料理を盛り付けて被験者に見せた場合、食欲がどのように変わるのかを調査しています。また、青以外の色は白を使っており、その他の色の影響は極力取り除いております。
ちなみに被験者には青色の皿と食欲の関係を調べる実験だということは知らせておらず、使った皿と料理の内容もランダムに見せているので、そこら辺のフィルターも取り除かれておりいい感じ。
で、何が分かったかというと、
- 青色の割合が10~20%のAの皿が最も評価が高かった
- 55%以上青が含まれていると評価が一気に落ちた
- 100%青の皿を使うと、どの料理を盛ってもマズそうという評価になった
とのこと。
青が全く入っていない、青0%の皿が比較されていないので何とも言えないところではありますが、料理を美味しく見せたいのなら、少なくとも青の割合が10~20%ぐらいまでの皿を選んだほうが良いということが言えそうなので、そこら辺をガイドラインにしてみると良さそうですな。
また、同じ青でも彩度が低いものよりも高いものを選んだほうが、食欲が高まることも分かりました。
つまり水色っぽい色合いのものよりも、濃い青が含まれる方が料理が美味しそうに見えるというわけなんだとか。
ちなみに実験で使われた皿の画像を乗せておくと以下のような感じになっておりますので、ご参考に。
料理自体の種類と色合いによって青い皿を使うか決める
実験ではどの料理を盛りつけるかによって、皿に占める青の割合が高くてもおいしそうに見えるものもありました。例えば刺身などは盛り付ける皿が多少青の割合が高くても高く評価される傾向がありました。
これは一体何の違いなのかというと、研究者曰く、
日本の食文化のなかで、刺身には青い皿が調和するという独特の観念が根付いていることが示唆された。さらに、一般的な食品の色彩分布をみると、赤紫~橙~黄緑に納まっており、緑~青~紫の範囲に入る食品はほとんど存在しない、白磁器の青い染付皿が多用される理由の1つとして、食品にない色を食器が補うことで料理が彩り豊かに見えるということが考えられる。
つまりメニューごとに青が似合うかどうかのイメージが存在しているとのこと。魚は海や川などから来るものだから青が似合う!みたいな感じなんですかねえ。
料理ごとの平均評価値を見てみても確かに、刺身や冷奴の和食の料理は青の割合が高い皿でも高く評価される傾向にあるのに対し、コロッケやエビフライなどの洋食は逆に低く評価される傾向にあります。
とりあえず、和食は青い皿を比較的使って良い分野で、洋食はできる限り青い皿は使うのを避けたほうが良さげぐらいの認識でいいんじゃないでしょうか。
また、料理に緑や青・紫などの青系統の色が含まれていない時も、青の割合が高い皿を使っても問題ない場合が多いのだとか。ということはサラダとか緑黄色野菜を使ったメニューにはあんまり青色の皿を多用するのは避けたほうが無難かも。
まとめ
- 青い皿を使うときは、青の割合が10~20%ぐらいが美味しそうに見える目安
- 和食は比較的青の割合が多くても美味しそうに見えやすいが、洋食は避けたほうが無難
- 緑、青、紫などが含まれる料理にも青い皿は極力避けよう
コメント
コメントを投稿